雨が降っているのを忘れるほどの絶景
乗船から15分ほどで、船は運河から東京湾に入る。湾に入ると波の影響で船体が揺れやすくなるので、デッキに出て外の景色を眺める際は手すりにつかまるなどして体を固定すると安全だ。案内役の添乗員さんが見えている景色や運航している場所の詳細、おススメの撮影スポットなどを丁寧に解説してくれるので、予習不要で乗船しても大丈夫。
小一時間が経った頃、船が進む先にレインボーブリッジが見えてきた。このころには空が暗くなり、ライトアップされた橋の全景が浮かび上がる。悪天候で美しく見えるか若干心配だったが、少し霧がかった遠景に光る橋はとても幻想的だった。
船の上からしか見ることができない、ローアングルのレインボーブリッジはまさに圧巻。船はこのまま橋の下を通過し、品川区臨海部の開発区、天王洲に向かう。
第一ホテル東京シーフォートを中心とした天王洲の景色や、通称「港のキリン」と呼ばれる大井コンテナ埠頭の巨大なガントリークレーンなど、ライトアップされた美しいベイサイドを眺めたあと、船は朝潮運河に向けて折り返した。
あいにくの天気の中での体験だったが、雨が降っているのを忘れるほどの絶景を堪能でき、また内容も濃いクルージングだった。悪天でこれなのだから、天気が良い日の快適さ、美しさは測り知れない。3つの航路を全て体験し、海から見た東京の良さを再発見するのも良いかもしれない。これからの時期はどんどん気温が下がるので、冷たい海風に吹かれても大丈夫なよう防寒対策も忘れずに。