伝統の天皇賞・秋、2016年は混戦だ。海外GI2勝が光るエイシンヒカリ、連覇を狙うラブリーデイ、マイル(1600メートル)王者で2015年のJRA年度代表馬のモーリス、GI2勝のロゴタイプ、春に待望のGIをドバイで奪取したリアルスティール、牝馬ながら前哨戦の毎日王冠を勝ったルージュバック、15年の天皇賞・秋で2着だったステファノスと、好メンバーがそろったが、どの馬も少なからず不安があり、飛び抜けた存在はいない。
3紙がモーリスに◎
スポーツニッポン、サンケイスポーツ、スポーツ報知の3紙が本命◎に推したのが、モーリス。「地力最上位」というのはスポニチだ。「芝マイル部門で頂点を極めたこの馬にとって、今回の課題は芝10F(2000メートル)への対応」としたうえで、前走の札幌記念(2着)ではスムーズに折り合って最速の上がりをマークしたことで、「克服に手応えを得たと判断できる」とみた。凱旋門賞を勝ったR・ムーア騎手が手綱をとるが、「彼が乗ること自体、買い材料となる」と推す。対抗○には、ルージュバック。
サンスポも「上位馬は混戦の様相だが、昨年の年度代表馬モーリスを信頼する」という。2000メートルの距離にも、「精神的に成長しているので不安はない」と言い切る。
「牡馬相手でも切れる」と高く評価したルージュバックが対抗○。引き続き好調をキープしているとみている。15年の天皇賞・秋で2着、「前走(毎日王冠)で直線で前が壁になった(進路がふさがれた)ステファノスの巻き返しを警戒」して、3番手にあげた。
スポーツ報知も、「2000メートルでも主役になれる」とみている。前走の札幌記念は2着だったが、不向きな展開にもかかわらず、「折り合い面に加え、発馬がスムーズで収穫のあるレースだった」と、距離の不安はない。
スポーツ報知も、対抗○はルージュバック。「牡馬相手のGIでも好勝負」になるという。