毎年冬になると登場する「鍋料理の新トレンド」。生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研は、2017年の冬は野菜や肉を串にさして楽しむ「パーティー串鍋」がフィーバーするのではないかとみている。いつもの具材を串にさすだけで、食べやすく見た目にもインパクトのある一品を作れる手軽さが魅力だ。
串鍋を提供する店や、レシピを公開する食品メーカーも続々
食トレンドに詳しいトレンドウォッチャーのくどうみやこさんによると、数年前は「塩麹鍋」や「餃子鍋」など具材や鍋つゆのバリエーションで新しさを演出する流れがあったが、最近は盛り付けを工夫する「デコ鍋」や2つのメニューを合わせた「ハイブリット鍋」など、見た目の華やかさも重視するメニューが注目されているという。
串鍋は具材を串にさすことでマンネリ化しやすい鍋の見た目にインパクトが生まれる。また具材の組み合わせによって、無限にアレンジが可能だ。串になっているので取り分けやすく、食べやすいというメリットもある。
実際に串鍋メニューを提供する居酒屋や料理店が登場したり、各食品メーカーが串鍋レシピを公開するなど、新たな鍋のトレンドとして期待が高まっている。たとえば串スタイルのしゃぶしゃぶを提案する居酒屋「串しゃぶてまりうた(港区赤坂見附)」では、牛・豚串はもちろんのこと、産直鮮魚の串しゃぶや、豚×チーズなど食材のマリアージュが楽しめる巻き串など、しゃぶしゃぶを、おしゃれなピンチョススタイルで楽しめるメニューを提供している。
調味料メーカーのヤマキ(愛媛県伊予市)はミニトマトやソーセージなどの具材をキャベツやベーコンで巻いて串にさし、自社の寄せ鍋つゆを使って鍋にする「ロールロール串鍋」のレシピを公開中だ。
カゴメはフランクフルトを使ったトマトベースの洋風串鍋「パーティーおみくじトマト鍋」を提案している。フランクフルトの串の先に、パプリカ・うずらの卵・ミニトマト・からあげなどの具材をさした状態で鍋に入れることで、取り出すまでどんな具材が出てくるか分からないおみくじのような楽しさを取り入れた。