「夫婦が本音で話せる魔法のシート ○○家作戦会議」。夫婦の役割シェアを進めようと、内閣府はこんなタイトルの催しを2016年10月23日、東京都新宿区にある江上料理学院で開いた。
催しは20~30代の夫婦16組が参加。2部制で、1部は生活ジャーナリスト/キャリアコンサルタントの和泉昭子氏と、NPO法人tadaima!代表/家事シェア研究家の三木智有氏を講師に招き、魔法のシートを使って夫婦での家事育児シェアを学んだ。
夫婦が本音で話せる魔法のシートとは
「夫婦が本音で話せる魔法のシート ○○家作戦会議」は内閣府が開発した。昨今、国による「働き方改革」の促進や、「ワークライフバランス」への世間の関心が高まっているという背景から、家族においても理想の過ごし方を実現するために家事や育児などの役割シェアが注目。そこで、夫婦・家族の将来設計について話すためのサポートに、との狙いだ。
開発に携わった和泉氏いわく
「このシートは、夫婦のコミュニケーションツールになっており、より仲良くなってもらうことを裏コンセプトとしている」
という。
同じく開発に携わった三木氏も、
「夫婦で家事について話し合うことが、家事の満足度につながる」
と調査結果(添付画像参照)を交えて語った。
笑顔あふれるワークショップ
ワークショップは、各自でシートを埋めていき、その後夫婦でお互いのシートをもとに話し合っていく。
シートは以下の4つのパートから構成されている。
1. 素直な気持ちを伝えよう
2. 2人の今を再確認
3. 「家のこと」のシェアの仕方を考えよう
4. 3年後の自分たちを想像してみよう
記入をしているときは真剣そのものでしたが、その後の話し合いでは笑顔でディスカッションを楽しむペアが多かった。
参加者に話を聞いてみると、
「お互いの理想にけっこうギャップがありました。話し合うまで全然気づかなかった」 「今まで協力できてなかったけど家事をやってみたくなった」
といった声が挙がった。
シートは、内閣府男女共同参画局のサイトからダウンロードできる。
夫が中心となった料理教室
2部では、江上料理学院の松井ゆみ先生が講師をつとめ、家事シェアの実践として「男性でも始めやすい家事シェアの第一歩」をテーマに料理教室が行われた。料理初心者でもすぐに実践できる料理として「ポトフ」が紹介され、実際に夫が中心となって調理から片付けまで行った。
ポトフは、野菜をざく切りにして煮込むだけでよく、味付けは調理時にはコンソメのみで済ませ、食べるときに各自、塩コショウを振りかけるようにすれば失敗が少ないとのこと。
夫が料理するのが珍しいのか、野菜をカットしている姿や、器にスープを注いでいるパートナーを写真におさめる奥様が多数見受けられた。