料理の味の善し悪しは80%が食材
ミラノ風ドリア299円。マルゲリータピザ399円。野菜のミネストローネ299円。フレッシュトマトのスパゲティ499円――。「低価格と高品質」でイタリアンレストランチェーンを築き上げたサイゼリヤの創業者、正垣泰彦氏の外食経営の指南書である。
『サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』(著・正垣泰彦、日本経済新聞出版社、810円)という長ったらしいタイトルには、以下の自戒が込められている。「自分の店の料理が美味しいと言ってはいけない。なぜなら、自分の店の料理をうまいと思っていたら、売れないのはお客さん、景気が悪いということにしてしまう」という意味だ。ちなみに、料理の味の善し悪しの80%は食材の質で決まるそうだ。
大学中に開業し、いまや海外を含め1300を超す店舗を展開し、イタリア料理の普及に貢献している。「安心感を与える値付け」「ヒットを生む2つの大原則」「値下げの限界点を見極める」といった経営のポイントをズバリと述べている。