桜花賞、オークスと続いた3歳牝馬の3冠レースの最後、「秋華賞」。2016年は大混戦だ。大本命と目されていたオークス馬のシンハライトや、そのレースで2着だったチェッキーノが戦線を離脱。桜花賞馬のジュエラーはトライアルレースの前走・ローズステークスで2番人気に支持されたが11着に惨敗した。そんなGIホースの復活劇があるのか――。
スポーツ5紙で、ジュエラーに本命、◎を打ったのはなんと日刊スポーツだけ。オークス馬、シンハライトと「春のレースを振り返れば、ほぼ互角の能力を発揮していた」と、高く評価する。前走は大敗したが、京都の内回りコースを想定して「先行策を試した点にデムーロ騎手のしたたかさがうかがえる」とみた。他の4紙は、単穴(3番手)の評価にとどめている。
人気を集めたのは、ビッシュ。スポーツニッポンやサンケイスポーツ、デイリースポーツが本命に指名した。日刊スポーツとスポーツ報知も対抗○と評価は高い。オークス3着の実績に加えて、前走の関東圏の秋華賞トライアル、紫苑ステークスで圧勝。「安定感を信頼する」(サンスポ)、「夏場の休養で心身ともに完成度がグンと高まった」(スポニチ)と評価。スポニチは、現在全国リーディングトップの戸崎圭太騎手の「腕」にも期待している。
ビッシュの弱点とヴィブロス人気
ヴィブロスも人気だ。スポーツ報知が本命◎に指名。スポニチとデイリースポーツが対抗、○印を打った。日刊スポーツとサンスポも△印をつけており、無視できない存在であるようだ。スポーツ報知は、「紫苑Sではビッシュに完敗の2着だが、3角(コーナー)過ぎで致命的な不利。まともだったら、際どかったはず」と指摘。「瞬発力の生きる京都(競馬場)でラスト1冠奪取」と強気。ビッシュは(関東から京都競馬場への)長距離輸送が初めてなことが「弱点」になるとみている。
サンスポの○対抗は、前走のローズステークスの3着馬で、GI馬ダンンスインザムードの娘、カイザーバル。日刊スポーツとスポーツ報知も△印を打っている。
このほか、ローズステークスの2着馬クロスコミアや、名手ルメール騎手が乗るパーシーズベスト、これまでのレースで掲示板(5着)を外したことがない堅実派のパールコード、2連勝中の上がり馬ミエノサクシード、2歳時にのちのGI2勝馬(阪神ジュベナイルフィリーズ、NHKマイルカップ)のメジャーエンブレムを撃破したデンコウアンジュ、エルフィンステークスの勝ち馬で京都競馬場で連対(2着以内)を外したことのないレッドアヴァンセに、▲や△の印が回っている。