飲料メーカー大手、ダイドードリンコは2016年秋冬の新商品として10月3日に、果汁飲料「ポケットモンスターアップル&ピーチ」を発売した。ダイドーは13年から毎年、この時季にポケモンとのコラボによる飲料を販売してきたが、7月にリリースされたスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」の爆発的人気による、思わぬ恩恵があったという。
都内の「巣」にあった自販機、売り上げ3倍に
2016年はこれまでとは違い、アニメやゲーム以上に、スマホを使う「ポケモンGO」が社会現象として注目されるほどのブームになり、とくに都市部では街のあちらこちらでプレーヤーの姿がある。とくに、レアモンスターが多く現れるとされる場所は「ポケモンの巣」と呼ばれ、SNSなどで情報が拡散し多くの人が集まっている。
東京都内で「ポケモンの巣」とされた場所の一つに、台東区の上野恩賜公園があるが、この夏は猛暑のなかでも、とくに不忍池の周囲にプレーヤーが大挙して押しかけていた。
ダイドーは、不忍池で水上散歩を楽しめる「ボート場」入口に自動販売機を設置しているが、これが実はこの辺りでは唯一ともいえる「水分の補給源」。学校が夏休みの8月には、同販売機前で利用者の姿がたえることがなかった。
同社に問い合わせたところ、7月21日から8月20日までの同社8月期の同販売機の売上は前年同期の3倍を記録。1日1回だけ行う製品補充が最大5回になったという。