世界初! ソニー・デジタルエンタテインメントが、東京・阿佐ヶ谷にVRアート・ギャラリーをオープン

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   ソニー・デジタルエンタテインメント(東京都中央区)は2016年8月25日、JR中央線高架下にある「阿佐ヶ谷アニメストリート」(東京都杉並区)に「VR GALLERY」を開設した。世界初のVR専門アート・ギャラリーで、パリのGoogle Instituteが開発したVRペインティングソフト「Tilt Brush」(ティルト・ブラッシュ)を使った作品を公開している(要予約・無料)。

   日々進化を続ける情報テクノロジーにあって、VR(Virtual Reality:仮想現実)は最も熱い技術だ。ゲームをはじめ、医療やスポーツ、ショッピングといった分野での応用が期待されている。VRの普及が確実視されるなか、同社がこのギャラリーを設立した狙いとは。社長室兼コンテンツ部の福永真里部長に話を聞いた。

  • ソニー・デジタル エンタテインメント・サービスの「VR GALLERY」
    ソニー・デジタル エンタテインメント・サービスの「VR GALLERY」
  • 東京・杉並の阿佐ヶ谷アニメストリートにある「VR GALLERY」
    東京・杉並の阿佐ヶ谷アニメストリートにある「VR GALLERY」
  • ヘッドセットを装着するだけで、VRの世界に没入できる
    ヘッドセットを装着するだけで、VRの世界に没入できる
  • 顔の向きを変えるだけで、3DG空間の好きなところが見られる
    顔の向きを変えるだけで、3DG空間の好きなところが見られる
  • 天井に取り付けられたセンサーが体験者の動きを感知して、HMDに映像を送る
    天井に取り付けられたセンサーが体験者の動きを感知して、HMDに映像を送る
  • 「幻夢霞楓図」(土屋秋恆さん作)
    「幻夢霞楓図」(土屋秋恆さん作)
  • 「SHITLAND」(Lyさん作)
    「SHITLAND」(Lyさん作)
  • VR体験者は、白線の枠内(対角線が5mの長方形)で動き回れる
    VR体験者は、白線の枠内(対角線が5mの長方形)で動き回れる
  • ソニー・デジタル エンタテインメント・サービスの「VR GALLERY」
  • 東京・杉並の阿佐ヶ谷アニメストリートにある「VR GALLERY」
  • ヘッドセットを装着するだけで、VRの世界に没入できる
  • 顔の向きを変えるだけで、3DG空間の好きなところが見られる
  • 天井に取り付けられたセンサーが体験者の動きを感知して、HMDに映像を送る
  • 「幻夢霞楓図」(土屋秋恆さん作)
  • 「SHITLAND」(Lyさん作)
  • VR体験者は、白線の枠内(対角線が5mの長方形)で動き回れる

2、3か月でギャラリーを立ち上げる

   ――こちらのギャラリーが立ち上がった経緯を教えてください。

   「弊社はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのデジタルネットワークス部門から2007年に独立したソーシャルマーケティングの会社です。今から3か月前に弊社代表がグーグルのTilt Brush開発担当者と会う機会がありまして、そこで感銘を受けてこの事業を始めました」

   ――着想からまだ2、3か月しか経っていないのですか!?

   「この場所を借りたのは8月第1週です。(コンテンツの)制作を進めつつ、ギャラリーの内装を仕上げていきました」

   ――googleの担当者は何と言っていましたか。

   「『パリにTilt Brushの練習スタジオがある。そこにクリエイターを派遣して、練習してもらったらどうか?』と親切な提案がありました。しかし私たちは『日本で同様の環境を自分たちで作ろう』と決心し、このラボ兼ギャラリーを作りました」

   ――いまは何人でこのプロジェクトを運営しているのですか。

   「チームとしては6人くらいのプロジェクトです。社内で『館長』のあだ名がついている原寅彦がメインで動いています」

   ――こちらのギャラリーが予約制をとっている理由を教えてください。

   「立ち上げがあまりにも突貫だったので、オペレーションが後付けになってしまいました(笑)。ヘッドセットをつけて、一人ひとり体験していただく形になるので、たくさんのお客様を同時に対応できません。そのため、完全予約制という形を取らせていただいております」

   ――現在こちらで視聴できる作品はどんな内容ですか。

   「2作品を公開しています。1つは土屋秋恆(つちやしゅうこう)さんの『幻夢霞楓図』(げんむかふうず)。立体的な水墨画の美しい庭を現出しています。もう1つはLy(りぃ)さんの『SHITLAND』。光り輝くテーマパークのようなにぎやかな空間となっています」

   ――2人のクリエイターはVRに詳しかったのですか。

   「このプロジェクトが初体験でした。このスペースを借りた翌日から現場入りしてもらいました。最初は遊びで触る時間をつくり、それから本気の3、4日間を設けて、一気に仕上げていただきました。土屋さんは少しずつ作り上げるタイプ。一方のLyさんは一度作成したものを白紙に戻し、3時間でこの作品を完成させました。2人ともゲーム感覚のように楽しんで作っておられましたね」

   ――近く予定しているサービスは何かありますか。

   「いろんな企業のイベントにこの設備を活用してもらうことを考えています。VRチャンネルの立ち上げを来月には行い、VR映像の収録や編集設備も完備します。また、本ギャラリーの立ち位置は『プラットフォームフリー』×『アーティスト主義』。今後出てくる様々なVRの規格にアーティストの作品を展開していきます」

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