没後150年を迎えたシーボルトに関する2つの展覧会が東京都江戸東京博物館と国立科学博物館において開催。江戸時代後期に医師として来日したシーボルトは、日本の自然や生活文化に関わる膨大な資料を収集するとともに、世界に紹介し後世の植物学にも大きく貢献した。
特別展「よみがえれ! シーボルトの日本博物館」
東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
2016年9月13日~11月6日
近代博物館、あるいは民族学が生まれつつあった19世紀なかばのヨーロッパで、シーボルトはどのように日本を見せようとしていたのか。シーボルトが日本から持ち出し、今展覧会を機に里帰りした約300点の作品から、シーボルトが自ら企画した「最後の日本展示」を再現する。そのほか、「鳴滝の家屋模型」をはじめ、シーボルト関連の初公開資料や江戸時代の市井の人々を描いた人物画109態(川原慶賀筆「人物画帳」)などを展示。
「日本の自然を世界に開いたシーボルト」
国立科学博物館(東京・上野公園)日本館1階 企画展示室
2016年9月13日~12月4日
シーボルトは、鎖国のため外国からは未知の国に等しい日本の自然を世界に広く紹介するために、日本で植物などの資料を収集し自らも研究した。シーボルトが実際に収集した自然史の標本を展示。また、シーボルトの依頼によって、助手ビュルガーが書いたが出版されず、幻となってしまった「日本鉱物誌」の原稿などを紹介する。