長い列でも交渉次第で「ファストパス」...ブラジル流現実主義
急いでコピーをとらなければならないのにコピー機の前には行列が...。そんな時、先頭の人と交渉して順番を譲ってもらうなど臨機応変に対応し、ちゃっかりと目的を遂げるのがブラジルの「ジェイチーニョ」だ。
『ブラジル人の処世術 ジェイチーニョの秘密』(著・武田千香、平凡社新書、821円)は、東京外国語大学で文学を中心にブラジルの文化を研究する武田千香氏が、その国民性をもっともよく表すという"ジェイチーニョ"からブラジルの謎に迫る。
「ジェイチーニョのしくみ/あいまいな『ジェイチーニョ』・ジェイチーニョのテクニック」、「二つのブラジル/『家』と『人』・『街路』と『個人』」、「もうひとつの世界、人間の境地/二者択一に迷う女性たち、ブラジルの三元論」、「ジェイチーニョとマランドロの流儀/民話や神話のマランドロたち」、「アイデンティティになったジェイチーニョ・ブラジレイロ」など全5章でブラジルを解剖。