ユニリーバ・ジャパンのヘアケアシャンプーブランド「CLEAR(クリア)」は2016年8月10日、頭皮や毛髪に発生するリスクを計測・診断できるサービス「へアラート」の提供を開始した。
「へアラート」は無料のスマホアプリをダウンロードして行う。帽子の種類や着帽時間、日付、活動地域を入力すると、さまざまな角度から着帽リスクを計測して、判定結果を示してくれる。iOSとAndroidの両方に対応(iOS版は今後配信の予定)。
紫外線から髪の毛を守ってくれる帽子だが...
夏は太陽光線が強力な季節だ。紫外線に髪がさらされると水分が不足してパサパサになる。帽子は紫外線から髪の毛を守り、頭部を衝撃から保護し、ファッションの一部としても欠かせない。
もっとも長時間の着帽にリスクがないわけではない。春夏は新陳代謝が高まり、汗や皮脂が盛んに分泌される。皮脂は雑菌や微生物の繁殖を防ぎ、髪にツヤと潤いを与える。しかし皮脂が多すぎると、毛穴がふさがって炎症を起こしたり毛母細胞の活性化を邪魔したりする。帽子で頭がむれたときは、シャンプーでヘアケアすることが望ましい。
「ヘアラート」は、頭皮や毛髪の状態を予測して着帽リスクを数値化するだけでなく、洗髪を含めた適切なケア方法をアドバイスする。
「ヘアラート」の母体となったプロジェクト「着帽手当」
詳しい判定を受けたい人向けに帽子型の専用デバイスもある。まるで早押しクイズに出てくるヘルメットのようだが、付属のセンサーが帽子内の温度・湿度・臭気を検知して、警報機に見立てたアラートが鳴り、頭皮の危険を伝える。同時に取得データをスマホに送信して、より具体的なリスクレベルをアプリが判定する。
仕事やスポーツ競技で日常的に着帽している人は全国に2000万人いる(帽子内環境研究会調べ)。ユニリーバによるとスポーツチームや企業に専用デバイスを貸し出すという。
「ヘアラート」の出発点となったプロジェクトがある。今年6月に同社がはじめた「着帽手当」だ。これは同社が提案する社内サポート制度で、頭皮ケアのためシャンプーを選手や社員に支給しようというもの。導入企業に対して同社は「CLEAR」を特別価格で販売する。ソフトバンクホークスや四国アイランドリーグplus、ドミノ・ピザ、三和建設といった組織で導入済みだ。