山梨県北杜市やサントリー食品インターナショナルらが、市の名水をPRしていくことを目的に立ち上げた、「南アルプス『水の山』プロジェクト実行委員会」は、8月1日の「水の日」から8月11日の「山の日」にかけて、同市内の各所でイベントを展開する「南アルプス『水の山』ウィーク」を行う。
初日の8月1日は「南アルプス『水の山』フォーラム」が開催され、北杜市に第二の家を持つ女優の中嶋朋子さんを始め、各界で活躍する人たちが参加し、水資源と人の暮らしに関わる講演やトークセッションを行った。
「ユネスコエコパーク」にも認定された名水の地
北杜市は山梨・長野・静岡の3県にまたがる南アルプス地域の一角で、豊かな水資源を産出する場所だ。サントリーのミネラルウォーター「南アルプスの天然水」の工場もこの地にある。同プロジェクトは、ユネスコが1976年から生態系の保全などを目的に展開している事業「ユネスコエコパーク」に南アルプス地域が認定されたことを機に発足。北杜市が世界に誇る名水の地になることをめざし、市民と共に同市全域の地域活性化を図る。
フォーラムは二部構成で、第一部では世界初のデジタル地球儀「触れる地球」を開発した京都造形芸術大学教授・竹村真一さんと、観光庁からも認定を受けた「観光のカリスマ」として知られる山田桂一郎さんが講演を行った。
竹村さんは「触れる地球」を会場に持ち込み、日本の水資源と地球的条件との関係や、豊かな水資源を生むためには人間による土壌づくりが欠かせないことなどについて、デジタル地球儀の映像を交えて紹介した。
山田さんはこれまで数多くの観光地と観光による地域活性の現場を見て来た経験から、北杜市の世界に誇る「水の山」をいかに世界に向けてブランディングしていくべきなのか、その可能性を語った。
デイキャンプや野外映画祭など、多数のイベントを用意
第二部で行われたトークセッションでは、中嶋朋子さん、アウトドア総合メーカー「スノーピーク」の山井太代表取締役社長、北杜市農業企業コンソーシアムの藤巻眞史会長、サントリーホールディングスコーポレートコミュニケーション本部エコ戦略部所属の鈴木健さん、電通の「未来創造室」室長の国見昭仁さんが出席。北杜市の豊かな自然と名水について、各自の専門分野からその魅力を語り合い、同市の地域活性について意見を交わした。
水の山ウィークは、今後11日まで、北杜市の名水にちなんだグルメや商品販売を行う「水の山」マルシェや名所を巡るツアー、スノーピークとコラボレーションしたデイキャンプ、山のふもとで開催される野外映画祭など数多くのアクティビティを提供する予定だ。