真夏日を迎えることも増え、これからどんどん暑くなってくるこの時期、熱中症対策が重要だ。
塩分をとるのがよいと頭ではわかっていても、つい普通の水ばかり飲み、これだけ飲んでりゃ大丈夫でしょ・・・という人も少なくないかもしれない。それがいかに危険かを解説した大塚製薬のサイトが、今「わかりやすい」と評判になっている。
「自発的脱水」が起こる
話題となっているのは、大塚製薬公式サイトの「熱中症からカラダを守ろう」というコンテンツ内「効率的な水分補給」というページだ。
人間の体内では、ほぼ0.9%のナトリウムを含んだ血液が循環していて、ナトリウムは汗にも含まれている。大量に汗をかいてナトリウムが失われたとき、普通の水ばかり飲むと血液のナトリウム濃度が薄まり、これ以上濃度を下げないために水を飲もうという気持ちが失せる。これを「自発的脱水」という。
同時に余分な水分を尿として排泄する「水利尿」が起こる。こうなると汗をかく前の体液の量を回復できず、運動能力が低下、体温が上昇し、熱中症の原因になるという。
熱中症予防には、0.1~0.2%の食塩と糖質を含んだ飲料が効果的で、特に1時間以上運動をする時は4~8%の糖質を含んだものがよいとのこと。市販のイオン飲料や経口補水液をはじめ、1リットルの水にティースプーン半分の食塩(2グラム)と角砂糖を好みに応じて数個溶かして作ったものでもOKだ。
「水中毒」は最悪命にかかわる
ツイッターでは、このサイトについて
「これからの季節、覚えておいて損はないかも!!」
「水だけ飲むのが何故駄目か等。さすがオオツカ。分かりやすく書いてあるわ」
「現場に掲示しておこう」
などと評判に。特にページ内の図解が「わかりやすい」と高評価を得ているようだ。
実際に水の飲みすぎで危険な状態を経験したという人もいるようで、
「ウォーターサーバーの水がぶがぶ飲んでたらこの間これで気絶した。→気絶したときに倒れてたんこぶができる。→病院行ったら脱水で血管が細くなってますねと言われる。→MRIとかいろいろやって12000円取られる。→塩大事!」
「スポ―ツドリンクが苦手で長距離ウォーク大会、フルマラソン大会で いつしか水だけを摂るようになった私。大会終了後高い確率で脱水症状になり苦しみました。+塩だね!!!」
と、注意喚起が投稿されている。
水の飲みすぎは「水中毒」を引き起こし、めまいや吐き気、息切れ、手足のむくみをはじめ、重症の場合は頭痛、意識障害にもなる。最悪の場合は昏睡状態に陥り、命にかかわる危険もあると、「東京マラソン2016」のサイトでも解説されていた。この夏は適度な塩分補給を頭に入れておきながら、厳しい暑さを乗り切ろう。