「人権の保護」をビジネスに導入で議論 「持続可能な開発」に新たな視点

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「民間企業にしか果たせない人権保護」

   UNDPの小原愛氏は、常に世界を見渡す立場から「SDGsの発効は、ビジネスが国際社会でどういう位置づけをもつか見直すための、良い機会になる」とした。雇用を生んだり、技術開発を進めたりといった活動を例に挙げ、「途上国支援や貧困救済には、民間企業にしか果たせない人権保護の役割がある」との認識を示した。

   市民に近い立場から環境保全の取り組みを紹介したのは、イオンの金丸治子氏。小売業者として、リサイクルやリユースを直接消費者に訴え、限りある資源の有効利用につなげていることを報告した。

   日本モンサントの佐々木幸枝氏も、「温暖化対策を重点的に進めている」と環境対策をアピール。土を耕すと土中の炭酸ガスが空気中に出るし、窒素を使用した肥料からも温室効果のあるガスが出るため、農業技術を開発するグローバル企業として、バイオテクノロジーの種子による不耕起栽培や、データサイエンスを用いた精密農法による効率的な窒素肥料の投入などの取り組みを進めていると述べた。

   議論の最後に、WBCSDのフィリッポ・ベグリオ氏は「世界中に関連企業をもち、サプライチェーンも大きい日本企業が果たす役割は大きい。有意義な対話ができた」と総括した。

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