「ひとりぼっち惑星」はなぜウケた? "SNS疲れ"のネット社会に浮上した"メッセージ・イン・ア・ボトル"

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「誰かの反応を前提としない」気楽さ

   一番の特徴は「メッセージが誰から届くかわからない、誰に届くかわからない」という点だろう。ツイッターやフェイスブック、LINEなどで、他のユーザーからの反応を気にし過ぎて情報の送受信に精神的負担を感じる「SNS疲れ」という言葉が登場して久しいが、ひとりぼっち惑星にはユーザー登録もなければ、友達追加も"いいね!"もない。感覚としては手紙を入れた瓶を海に投げ込むようなイメージで、ユーザーは「誰かの反応を前提としない送受信」を体験できる。

   ネットなどでは、この特徴を

「"詠み人知らず"のロマン」
「誰に届くかわからないから楽しい笑 Twitterよりもっと気楽な感じ」
「誰かは分からないけど、誰か1人は間違いなく自分のメッセージを読んでくれているんじゃないかと信じられる」

と評価する声が挙がっている。

   届くメッセージの内容が多岐にわたる点も魅力だ。"宇宙船からの交信"といったSFチックな創作物語から、生死について考える哲学的な文章、仕事の愚痴などのリアルな話題、ためになる体験談、くだらない一発ネタなど、ありとあらゆる種類のメッセージが届くので、見ていて飽きない。また部品を消費してからメッセージを受信するまでに一定時間待つ必要があるので、「次はどんなメッセージが届くんだろう」というワクワク感もある。

    他のSNSとの相性も良いようだ。たとえばツイッターでは、面白いメッセージや心動かされるメッセージを受信した人が「こんなのが来た」とコメントつきで紹介する「♯ひとりぼっち惑星」というハッシュタグが流行っている。秀逸な投稿は数千~一万回以上リツイートされることも少なくない。自分が発信したメッセージが思わぬ場所で話題になっていてニヤリ、ということもあるかもしれない。

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