千葉県銚子市を走る銚子電気鉄道(銚電)は、走る電車内でおばけ屋敷を体感できる「銚子怪談」を15年夏に続いて16年も開催すると発表した。
今回のテーマは「怨霊の涙」。ホラー活動をプロデュースする寺井広樹さん演出のもと、怪談師の泣石家霊照(なかしや・れいしょう)さんを迎え、銚子の地で語り継がれてきた、恐ろしくも哀しい怪談噺(はなし)を披露する。
気になる異性と一緒に参加したら楽しいかも
車内の設営は、全国のお化け屋敷を手がける丸山工芸社(栃木県佐野市)が担当する。集合・解散場所の犬吠駅にもお化け屋敷が設置される。参加者は電車に乗る前、あるミッションをクリアしなくてはならない。それは......銚子沖の船内で亡くなり、怨霊となったキヨ子の涙をハンカチで拭って、その魂を鎮めないといけないのだ。
心を寄せる異性のいる人は、「銚子怪談」に一緒に行ってたくましい(あるいはか弱い)姿を見せれば、仲を急接近させることができるかも。
開催日は7月17日~8月28日の主に金・土・日・祝。1日2便の臨時電車が犬吠駅~仲ノ町駅を往復する。
- 犬吠駅18:30集合→19:28乗車→20:25降車
- 犬吠駅19:50集合→20:45乗車→21:42降車
参加料は大人が2500円、中学・高校生が1800円、小学生が1200円(いずれも税込)。お化け屋敷電車の料金とお化け屋敷入場料のほか、当日の銚電一日乗車券、犬吠駅「ゴーストの館」入場料、犬吠駅内でのぬれ煎餅(せんべい)手焼き体験代も含まれる。チケットは銚電のオンラインショップ限定販売で、ただいま特設サイトで事前予約受け付け中。
銚子駅~外川駅間の6.4kmを結ぶローカル私鉄だ。ちなみにJR東海道線の東京駅~品川駅間が6.8km。いかに短い路線か想像できるだろう。廃線の危機に何度も直面しつつも、ぬれ煎餅の売り上げや地元住民、学生たちの支援、駅のネーミングライツ契約による収入、ユニークな観光企画でピンチを脱してきた。レトロな車両と駅舎は風情があり、鉄道ファンの心をつかんで離さない。
なお今回のイベントは、地元の銚子商業高校の生徒たちもゾンビになって協力支援するという。