「バンビ~ノ!」続編の第一話、舞台は......山形!
このクリアアサヒのキャンペーンには「東京ラブストーリー」だけではなく、「バンビ~ノ!」の特別描き下ろし新作も登場している!「バンビ~ノ!」は第1部が05年から09年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載され、第2部が同年から13年まで連載され、2007年には嵐の松本潤主演でドラマ化もされた人気作である。
福岡の大学生・伴省吾(ばん・しょうご)が、バイト先でイタリア料理と出会い、最高の料理人を目指す物語だ。料理の腕に自信のあった伴。ところが六本木にある路面店「バッカナーレ」でヘルプとして働くや、自分が"バンビーノ"(イタリア語で「男の子」、本作では「ガキンチョ」という意味)であることを痛感させられる。
「絶対生まれ変わっちゃる」
と伴は福岡弁で誓いを立て、一心に修行に励む。持ち前のガッツと嗅覚でメキメキと腕を上げ、周囲から見下されるバンビーノから一目置かれる存在に変貌していく――。
ビッグコミックスピリッツの連載で描かれた世界は、料理人たちがライバル心向きだしでぶつかり合う、厨房(ちゅうぼう)という名の戦場だった。
それに比べて今回の続編は、ほのぼのしたストーリーとなっている。
伴と同僚の楊大衛(ヤン・ダーウェイ)は食材のキノコを求めて、レストランのある横浜から山形に出かける。そこで出会ったのが山の案内人ツグミ。ツンとした態度のツグミだったが、それには深い理由があった。伴と楊の取った行動とは――。
ビッグコミックスピリッツの連載での伴と比べると、元気の良さは変わらないものの、ギラギラした感じは薄れた印象を受ける。自分自身が成長することで精いっぱいだった時期は過ぎ、仕事を通じて他人を幸せにする実力と自信が身についたのだろう。それでも好奇心を失わないところは立派だ。
「東京ラブストーリー」の続編は、人生の折り返し点を迎えた世代に対するクリアアサヒからのプレゼントで、「バンビ~ノ!」のそれはこれからの日本を支えるヤング世代へ贈る「エール」かもしれない。