6月の第3日曜日は「父の日」。今年(2016年)は19日にあたる。20世紀の初めアメリカで、男手ひとつで6人の子どもを育て上げた父親に感謝したのが始まりとされる。日本では戦後に広まった。贈り物には黄色いバラをといわれているが、「母の日」のカーネーションに比べるともうひとつだ。父親たちも寂しく思っているかもしれない。「いつも、ありがとう」と一言いえば、どんなに喜ぶことか。父親の気持ちを伝えてくれる3冊を紹介する。
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「お父さん、みてみて!」の声を聞いて
父親が子どもと思いっ切り遊べるのは、子どもが幼稚園の年長くらいから小学生高学年にさしかかる頃まで。たった5、6年しかない。かけがえのない時期をぼんやり過ごすのはもったいない。ツイッターでつぶやいたところ、「言われてみればそうだ」「はじめて気づいた」と話題になった。
『父親が子どもとがっつり遊べる時期はそう何年もない』(著・布施太朗、1404円、三輪舎)は、そんな話の中から生まれた。「お父さん、みてみて!」と子どもが訴えるのは、初めて鉄棒のさかあがりをした時のこと。「パパすごい!」は、パパがホームランを打った時。子どもはこんなシーンを生涯忘れない。こんな時は、父親も子どもをしっかり見つめ、精いっぱい遊んでほしい。難しい時期の思春期になるまでに、と呼び掛ける。
内容は、「オトン(父親)になるまで」「オトンの日々」「オトンとでかける」「オトンの背中」「オトンと旅」など、ふだんの具体的なエピソードをまとめたものだ。それぞれ興味深く、それぞれの家庭で参考になりそうだ。