全国信用金庫協会は2016年6月1日、YouTubeのアカウント「しんきん公式チャンネル」でウェブ限定動画「Face to Face Music Video」を公開した。
全国の信用金庫で働く「しんきんマン」「しんきんウーマン」こと、職員12人が登場する。さまざまな職業の人たちとさまざまなシーンで「Face to Face」と言いながら、ものすごい勢いで顔と顔が至近距離まで近づく。見ている方がドキドキしてしまうほどだ。
あいさつして10秒後にはキス寸前...!
同協会にとって初めてとなるウェブ動画は、全国の信用金庫の若手職員によるワーキンググループが何度も検討を重ねて実現した。動画のテーマ「face to face――最も近くでお客様を支えたい」を訴求するため、このような演出になったという。
映像で使用されている曲は、お笑い芸人・とにかく明るい安村さんのネタ音楽をアレンジしたもの。実は安村さんも出演しており、プロレスラーの橋本大地さんにバーベル代わりに持ち上げられている。くちびるがくっついちゃうんじゃないかとハラハラするほど、お互いの顔は接近する。「安心してください。顔ついてませんよ!」とおなじみのフレーズが飛び出す。
2人は収録中、何を思ったのか――。次のようにインタビューに答えている。
「初対面で一言も喋ったことないのに、あいさつして10秒後には、もう橋本さんの顔がすぐ目の前にありました。口とか付けちゃったら絶対怒られると思って、ドキドキしましたね」(安村さん)
「とにかく、出会って10秒経つか経たないかぐらいで、あの距離に安村さんの顔があったので、僕の中の感情を整理するのが大変でした。俺、なんかすごい人とすごい距離にいるぞ、でも、俺いま何やってんだろう、って(笑)」(橋本さん)
「ちなみに今の僕の体重、92kgぐらいです」(安村さん)
「それを僕、片手で上げたんですよ(笑)」(橋本さん)
実際のところ安村さんはワイヤーで吊られた状態だったそうだが、それでも相当な腕力がなければこのシーンを撮影するのは難しかったに違いない。
このほかにも、ハシゴに登っている植木職人が姿勢を崩して背中をそらせたり、商店街で買い物中の主婦がブリッジする勢いでひっくり返ったり――。腹筋マシン「ワンダーコア」のCMと通ずるものがある。ゴージャス感はないけれど、アイデアと演出の巧みさで、記憶に残るコンテンツに仕上がっている。
ちなみに顔面接近シーンは「逆再生」の手法が採用されている。お互いの顔を至近距離まで近づけた状態から離していく映像を撮影し、それを逆再生することで、お互いの顔が物すごいスピードで近づくダイナミックな映像が生まれた。