サイクリングの魅力の陰に 「危険な乗り物」自転車の事故とトラブル

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   風薫る5月は行楽のシーズン。22日は「サイクリングの日」だ。東京オリンピックが開催された1964年の5月のこの日、日本サイクリング協会が設立されたことにちなむ。自転車は健康に役立ち、環境にやさしい乗り物として多くの人に愛好されている。だが最近、自転車の事故やトラブルが目立つようになった。加害者になっても被害者になっても、取り返しのつかないことになりかねない。自転車の陰の部分を知っておきたい。

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自転車はどこを走ればいいのか

『それでも、自転車に乗りますか?』(著・佐滝剛弘、842円、祥伝社)
『それでも、自転車に乗りますか?』(著・佐滝剛弘、842円、祥伝社)

   自転車は安心で手軽な乗り物と思っていたが、自転車のスピード化で車やオートバイと同じような怖さを感じることもある。重大事故の加害者になれば、以前には考えられなかったような高額な賠償を請求される。

   自転車を危険な乗り物として認識したうえで、具体的な解決策を考えようというのが『それでも、自転車に乗りますか?』(著・佐滝剛弘、842円、祥伝社)である。法律では自転車は「車両」であり、「車道通行」が原則になっている。だが、多くの自転車が歩道を通り、歩行者との摩擦も絶えない。本書はこの曖昧なところに問題点があると指摘する。

   著者は学生時代に自転車部で活動、1981年度の東日本学生サイクリング連盟理事長を務めた。自分自身、損害賠償をともなう自転車事故を起こし、さらに家族も加害者となったという苦い経験がある。

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