J-CASTニュースなどを運営するジェイ・キャスト(東京都千代田区)は、ビッグデータ解析のホットリンク(同)と提携して、訪日中国人向けの販売強化を目指す企業を対象に、支援サービス事業を始めることを2016年5月12日に発表した。中国のSNSを分析して関心が高い商品やサービスを割り出し、それに基づいて同国内の有力ニュースサイトに記事広告を公開する。
中国の"国内事情"に合わせた情報流通が可能
ジェイ・キャストは15年7月から、中国国内で最も影響力をもつニュースサイトのひとつ「環球網」とコンテンツを相互交換する提携を行っており、ジェイ・キャストの「J-CAST News 中文」から「環球網」に記事配信をしている。
ホットリンクは、日本国内でのインバウンド消費に関する需要予測や分析などを行っており15年5月からは、訪日中国人の消費動向に特化したレポート「図解中国トレンドExpress」を月4回発行している。16年からは、中国のSNSに訪日中国人が「買いたい」と書き込んだ商品を対象にした「中国トレンドExpressアワード」を創設。化粧品と医薬品の両カテゴリーの計8部門で大賞を発表する。
ジェイ・キャストでは、ホットリンクの分析により、書き込みの多かった商品やサービスについてさまざまな切り口による記事仕立ての広告を制作。「J-CAST News 中文」に掲載し「環球網」に配信され、さらにほかの中国サイトにも転載される。
中国では、海外サイトへのアクセス制限があり、"中国版Twitter"と呼ばれる短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」や、インスタントメッセンジャー「微信(ウェイシン)」で拡散される「環球網」での情報掲載は、販促に有効という。