「3.11」で日本の政治は変わったのか
東日本大震災が日本に与えた影響は何だったのか。米国屈指の知日派が震災後の日本政治の深層に迫ったのが『3.11 震災は日本を変えたのか』(著・リチャード・J.・サミュエルズ、訳・プレシ南日子、廣内かおり、藤井良江、3024円、英冶出版)である。現地調査、インタビュー、文献研究をもとに国家安全保障、エネルギー、地方自治の3つの切り口で解き明かす。
本書は論じる。「震災は計り知れない悲しみと衝撃と同時に、日本が自らを見つめ直すきっかけをもたらした。改革論者は希望を見出し、日本再生の機会とされた。しかし、何が変わったのか」と。
元国連難民高等弁務官の緒方貞子氏は「震災は変化への扉を開いた。日本はその先へ進むだろうか」と推薦の言葉を寄せ、外交評論家の岡本行夫氏は「これは3.11後の日本のロードマップだ」といっている。