住友林業はトヨタ自動車が企画・製作する木を使用したコンセプトカー「SETSUNA」の車両外板を共同開発したと2016年3月4日に発表した。
クルマが家族の積み重なる想いを継承し、人々と共に歳月を経て変わっていくことを愛でる"人とクルマの新たなつながり"を表現するコンセプトカー。車名は一瞬一瞬「刹那」という短い時間の繰り返しで、かけがえのないものになっていくという想いから名付けられたという。
トヨタはコンセプトの実現にあたって、年月を重ねることで味わいや深みが増し、手入れをおこなうことで世代を超えて使い続けることができる素材として「木」をセレクト。この想いに住友林業が共感し、共同開発に至った。
住友林業は木製の外板(ボディ)の製作を担当し、木部の設計、加工、組み立ての提案、フレームや各種パネルなどの樹種の選択、木構造についての知識の共有などを行った。また、メンテナンスがしやすいように外板パネルは簡単に取り替えられるよう設計。組立には釘やネジを使わない伝統技法を取り入れるなど、住宅にも活用されているアイディアを採用した。また、木材はすべて国内産にこだわり、外板の材料には高知県にある住友林業社有林の杉を使用している。
なお、2016年4月12日~17日にイタリアミラノで開催されるミラノデザインウィーク(ミラノサローネ)に出展予定。