古代帝国の栄光描いた交響詩、レスピーギ「ローマの噴水」 イタリアの音楽めぐるプライドのよりどころ

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トスカニーニによる再演で評判に

   古代ローマ帝国は、建築に秀でており、今も残る長距離の水道を整備したことで有名ですが、彼のローマに関する交響詩の第1作は、「ローマの噴水」という題名になりました。

   多くの交響曲と同じ4つの楽章を持ち、それぞれ夜明けから黄昏までの時間帯を当てはめ、ローマやその周辺に位置する噴水や泉の情景を見事なオーケストレーションで描きました。1917年の初演時には不評でしたが、1918年にイタリアの名指揮者トスカニーニによって北イタリアのミラノで再演されると評判となり、レスピーギの出世作となったのです。そして、イタリアの栄光を、正面から、高らかに歌った交響詩として、長く人々に愛される曲になりました。

    レスピーギは、これに気を良くしたのか、この後も、ローマに関する交響詩を作曲し続け、3つの大きな作品を残すことになります。

本田聖嗣

本田聖嗣プロフィール

私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミ エ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソ ロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを 務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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