自分自身に確固たる内面の安定性を構築→私的成功
まず、物事がうまくいかないことを他者や環境のせいにするのではなく、自分自身の内面から変えるべきという考え方が私的成功の根本にある。著者は、何かしらの刺激を受けて反応するまでの間に、人間は選択の自由があると述べている。例えば、イライラさせるような出来事が生じた際、感情のままにイライラを出すのか、それとも冷静なままでいるのかを人は選択することができる。当然、後者の方が、内面が成熟しているとなる。
次に、個人のリーダーシップ、すなわち個人として何を達成したいのかを明確化すべきとしている。リーダーシップは、しばしマネジメントと混同されがちであるが、梯子を正しい壁に掛けること、正しい壁に掛かっているかどうかを判断するのがリーダーシップであり、梯子を効率的に登れるように手順などを決めるのがマネジメントである。頑張って梯子を登り切ったが、実は間違った梯子に登っていたという事態にならないよう、まずは個人の目標を設定することが大事であるとしている。
個人の目標を設定し終えると、自分自身を効果的にマネメントする段階になり、スケジュールを組み立て、自分を律して実行していかなければならない。活動の優先順位を決めるために、緊急度と重要度の軸を設けることが一般的であるが、目の前の業務など、どうしても緊急度の高いものばかりに時間がとられてしまうのは致し方ない。しかし、一般的に、人が後回しにしがちな、緊急度は高くないが重要度の高い活動に、どれだけの時間をかけられるかで、人生の効果性が変わってくるとしている。