リッツやオレオなどで知られる「ヤマザキナビスコ」が消滅する。「ナビスコ」ブランドを持つ米モンデリーズ・インターナショナルとのライセンス契約が2016年9月に終了し、「ヤマザキビスケット」に社名変更するからだ。
契約終了とともに、看板商品「リッツ」などが製造中止になるらしい。このニュースを聞いたとき、
「まじかよ! 今まで一度もリッツパーティーやったことがないのに!」
と思ったのは筆者だけではないはずだ。個人的にリッツパーティーは「日本三大広く知られてるのに、ぜんっぜん普及してない催し」だ。では一体、いつからこれをPRするCMが流れていたのか。調べてみると、意外な事実が分かった。
沢口さんのリッツデビューは1988年?
多くの日本人がリッツと聞けば「ナ・ビ・ス・コ♪」のメロディとともに、リッツパーティーではしゃぐ女優、沢口靖子さんの笑顔を思い浮かべるだろう。その証拠に、ナビスコ消滅のニュースに2ちゃんねるには「沢口靖子のRITZパーティー、遂に終わる」「沢口靖子ショック!リッツが生産中止!」といったスレが立ち並び、
「沢口靖子がリッツパーティーできなくなる一大事じゃねえか」
「靖子とリッツパーリィー本当にしてみたかったわ!泣」
「どういうことでっか靖子はん!」
「これから沢口靖子は何でパーティーするの!?」
と嘆きの声が寄せられている。長きに渡り「リッツ」=「パーティー with 沢口」というイメージが定着していることがわかる。
ではいつから沢口さんはリッツパーティーを開催しているのか。調べると不可解なことに気が付いた。「リッツパーティー 沢口靖子」で検索をかけると、たくさんのCM動画が出てくるのだが、どれを再生しても「リッツパーティー」という言葉が登場しないのだ。
検索に引っかかる限りでは、沢口さん最古のリッツCMは1988年。87年のCMは北大路欣也さんと後藤久美子さんが出演しているので、87~88年の間が沢口さんのリッツデビューの可能性が高い。
しかし、これだけ広く認知されている「リッツパーティー」だが、どのCMを見てもセリフは皆無だ。またヤマザキナビスコのサイトにも「リッツパーティー」の文字はない。
ただ、出演している全CMで沢口さんは「オンザリッツ」、つまりリッツの上に何かしら食材を乗せている。我々は、沢口さんがリッツに何かを乗せて、いろんな人と楽しげに食べている様子を、誰からともなく「リッツパーティー」と呼ぶようになったのだろうか......。
ちなみに9月以降はモンデリーズ・ジャパンが、リッツやオレオを製造販売していくので、商品そのものが完全になくなるわけではないようだ。ヤマザキの手を離れたリッツと、沢口さんはこれからどのように関わっていくのか、我々は今後も注視したいと思う。
カス丸コメント:個人的にはリッツパーティーよりも、加山雄三との「プレミアムクラッカーパーティー」に興味があるなあ。