湯の種類はスーパー銭湯級かも
1950年に開業した大黒湯は、2014年に大リニューアルしたが建物は昔のまま。脱衣場の格天井には巨大なプロペラ型の扇風機が吊り下がっている。
約60年前に掘削した井戸からの地下水を使用しており、3年前に成分を調べたところ天然温泉の認定を受けた。無色透明の湯はpH(ペーハー) 8.07の弱アルカリ性で、美肌に効果があるという。
2年前に大リニューアルした大黒湯は新しい設備を意欲的に取り入れている。薪(まき)置き場だったスペースを改装して設置した大露天風呂は、湯につかりながら東京スカイツリーを仰ぎ見ることができる。
内湯の温泉「白湯」は、スーパージェット、ボディマッサージ、座風呂、バイブラ気風呂に分かれている。女湯が42度、男湯が44度に設定されており、夏場は少し温度を下げる。
日替わりの薬湯もセールスポイント。ジャスミン、ラベンダー、とうがらし、硫黄、はとむぎといった旬のハーブなどを使用する。
小石を敷き詰めた「温泉歩行湯」は、歩くだけで足つぼを刺激してくれる。血流障害の治療にも使われる高濃度人工炭酸泉は濃度が1500ppmもある。湯につかると肌の表面に細かい気泡が付き、チクチクとほどよい刺激が感じられる。
遠赤外線サウナ、スチーム塩サウナ、水風呂、湯上がりにハンモックを楽しめる屋外ウッドデッキもある。これらの設備の配置は左と右――すなわち男湯と女湯で異なる。目当ての湯に入りたい場合は、公式サイトか電話で事前に確認しよう。
浴槽一つひとつは決して広いとはいえないものの、街中の銭湯でこれだけの設備がそろうのは珍しい。全国各地で銭湯の廃業が伝えられる中、大黒湯は末永く地元の人に愛される場所であり続けるに違いない。
TSUBAKI湯は3月31日までの期間限定。営業時間は平日が15~24時、土曜日が14~24時、日曜祝日が13~24時。料金は大人460円(税込)で、サウナは追加料金200円が発生する。