消費者は「企業の信頼性」「お得なプラン」「安定供給」を重視
では、消費者は何を基準に新電力会社を選べばよいのだろうか。東京ガスが2015年11月に行った調査では、関東の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の1030人に、意見を聞いている。その結果によると、「信頼できる企業である」が87.9%で最も多く、「お得な料金プランがある」(86.1%)、「電気を安定して供給できそうな企業である」(85.0%)などが続いた。
「かんたん解説!! 1時間でわかる電力自由化 入門」などの著書がある、エネルギー自由化推進事業などに取り組むRAUL(ラウル)株式会社の江田健二社長は、
「『でんき家計簿』といったサービスで現時点での利用状況を把握した上でプランを選ぶのが大事」
と断りながら、
「電気の『つくられ方』に着目するのもひとつの考え方」
ともアドバイスする。
新規参入業者による「新電力」では、発電所の場所や供給地域を明示すれば「地産地消」と表現することも認めらる見通しで、固定価格買い取り制度(FIT)を使った再生エネルギーは「FIT電気(太陽光)」などと表示されることになりそうだ。「割高だが有機農法で育った野菜がいい」という消費者がいるのと同様に、「割高だが再生可能エネルギーで発電された電気を使いたい」といった選択も可能になるわけだ。