ネットに出回る怪しげなED治療薬に潜む怖い話
インターネット通販の隆盛は目覚ましい。薬事法の規定を抜きにすれば、国内外の医薬品が誰でも簡単に入手できる。今回の調査協力者の58.4%も「インターネットでED治療薬を購入したことがある」と答えている。
同じ医薬品なら通信販売の方が安くて得――そう考える人もいるだろう。それは危険な考えだ。ネット通販で流通しているED治療薬の約6割が偽造品ともいわれている。正規の商品に似せるため着色した疑似錠剤を使っていたり、製造工程や品質管理がいい加減だったり......。信頼性は極めて低い。
ED治療薬は精力剤や媚薬(びやく)、サプリメントではない。あくまでも勃起を正常化させる薬だ。患者の体質によっては別の薬を同時服用する必要がある。また亜硝酸薬(ニトログリセリン)などの心臓病の薬を服用している人は、血管が拡張しすぎて血圧が低下する恐れがある。
きちんとした医師の診断を受けたうえで処方を受けないと、体に悪影響を及ぼすことは言うまでもない。