「なにこれ、スゴイ」「キレイ」「新品みたい!」・・・
一方、ヌバック、スウェード、ベロアといった起毛革の靴は、その見た目から雨に弱そうで手入れがむずかしそうなイメージがある。しかし、それは大きな間違い。じつは「水に強く、手入れもカンタンな優秀な素材」と、コロンブスの新居勇人さんはいう。
泥やホコリを落とすため、ブラシとゴムのブラシが一体になっている起毛用スポンジでブラッシング。汚れが落ちない場合には起毛革用消しゴムに汚れを吸着させてキレイにする。
汚れを落としたあとは、起毛用保革スプレーを靴全体に均一に塗って栄養を補給。少し時間を置いて、再びブラッシング。毛並みを整えたら、仕上げに防水スプレーをシュッと。防水スプレーは雨天などによる水の浸透を防ぐだけでなく、汚れから靴を守る役割もある。
ちなみに靴磨きの技術は、カバンやバッグ、財布などの革製品にも応用できるそうだ。
ワークショップでは、コロンブスの服部達人社長や新居さんらの指導のもと、学生が自分の靴を手に、熱を入れて磨きはじめた。片方の磨いた靴ともう片方を比べたり、磨き上げた靴を眺めては、「なにこれ、スゴイ!」「新品みたい」「思ったより簡単」「キレイ!」と、歓声があがった。
そんな学生の一人、石田彩夏さん(19)も「わかりやすく教えていただき、いい経験になりました。これからも生かせそう。家に帰ったら、パンプスも磨いてみます」と、うれしそうに話した。