他キャリアのポイントサービスとどこが違う?
通信事業者にとってポイントプラグラムはいまや当たり前のサービス。auは回線契約者向けに「au WALLET」を提供している。またソフトバンクは「Tポイント」を導入している。今回始まるdポイントは、自前で運営するポイントプログラムで、しかもドコモユーザー以外も利用できるという点が大きな特徴だ。
ドコモは近年、独自ポータルサイト「dマーケット」に力を入れている。動画・映像配信の「dTV」(契約数476万)、定額音楽配信の「dヒッツ」(337万)、雑誌読み放題「dマガジン」(251万)、アニメ配信「dアニメストア」(213万)はそれぞれ有力なコンテンツに成長している。オンラインショッピングの「dショッピング」や「dファッション」の利用者も好調だ。これらのサービスはドコモの回線契約者以外でも利用できる。
ドコモのサービスの利用者は「dアカウント」と呼ばれるIDを必ず1つ持っていて、支払い(購入)金額に応じたドコモポイント=dポイントを受け取っている。しかしそのポイントを直接使える実店舗はローソンやドコモショップくらいだった。dポイントは加盟店を募り、街中のショッピングで使える機会を増やしていく。
ドコモポイントをもっている会員は約5400万人いる。彼らをdポイントの会員に囲い込み、さらに新たな顧客を取り込むことができれば、3強と言われるTポイントやポンタ、楽天スーパーポイントの強力なライバルになり、「dカード」を含めた4強へとなり得る可能性がある。
まずはローソン(約1万1000店舗)と都内のマクドナルド(約100店舗)がdポイントの加盟店になる。マクドナルドは順次対象店舗を全国に広げていく。そしてイオンシネマやタワーレコード、オリックスレンタカー、スポーツクラブのルネサンスなどが2016年春以降に参加する予定。
日本航空はdカード決済に対応する「特約店」の1つで、国内線航空券の購入で最大4%のポイントが貯まる(キャンペーン期間中)。ガソリンスタンドのENEOSや紳士服のコナカなど、33社、全国1万3000以上の店舗でも同様のサービスがスタートする(利用方法や付与ポイント率は店舗によって異なる)。