みんなで「ちらし寿司」をつくろう。そんな"研修"に2015年10月26日、世界中でインターネットサービスを展開する楽天グループの外国人社員56人が参加した。人材教育を手がけるキャプランと、NTTドコモのグループ会社で料理教室のABCクッキング・スタジオがつくった、料理を通じた組織づくり「クッキング de チームビルディング研修」だ。「チームビルディング」とは「複数のメンバーが思いを一つにし、同じゴールへ向かって進んでいける組織作り」を意味し、コミュニケーションが重要になる昨今、会社や学校、スポーツなどの組織において、チームワークを高めるうえで存在感を増している。チームビルディングの手法は様々だが、今回の研修は普段の仕事とは違う形での社員同士の共同作業となった。何か変化が生まれただろうか。
「日本」をテーマに班ごと35分調理、その後プレゼンタイム
「クッキング de チームビルディング研修」は、チームビルディングに必要な考え方と、組織を活性化するコミュニケーションを学ぶもの。14年11月から運用されており、多様な人々が集う職場のチームワークを高められると、受講者から好評だという。料理は自然に会話や共同作業ができるということで、日本では"婚活パーティー"などにも使われることが多く、チームワークを高めるにはうってつけだ。
通常のプログラムでは「ピザ」を作るというが、今回は世界15か国・地域からの参加ということで、異文化交流をかねて日本食の「ちらし寿司」作りとなった。全員楽天のグループ社員ではあるが、直接会うのは初めてだ。研修開始時は、会話もぎこちない。
5~6人の10班に分かれ、それぞれがオリジナルのちらし寿司を作る。テーマは「日本」。きゅうり、かまぼこ、アボカド、ブラックオリーブなど20種類以上の具材を自由に使い、35分間で「調理」、完成後には2分ずつコンセプトと何を表現したかの「プレゼンテーション」を行う流れだ。