死神と骸骨がカチャカチャ骨の音を立てて踊り狂う おどろおどろしいサン=サーンスの交響詩「死の舞踏」

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骨が立てる音を木琴で

   しかし、「真夜中を過ぎて、墓の上で死神と骸骨がカチャカチャ骨の音を立てて踊り狂う」というグロテスクかつにぎやかな描写は、歌曲ではおさまりがつかなかったのでしょうか、その2年後に、オーケストラの曲として編曲します。骨が立てる音を木琴で表したりという大変描写的な「交響詩」として完成し、人々に、広く知られるサン=サーンスの代表曲となったのです。死が一方のテーマなら、もう一方のモチーフは舞踏、つまりダンスですから、旋律は不気味ですが、全体としては、とても歯切れのよいリズミカルな交響詩になっています。

   サン=サーンスよりは先輩だったフランツ=リストもこの曲にいたく感激し、彼も自分オリジナルの「死の舞踏」という曲を書いていたにもかかわらず、サン=サーンスの交響詩「死の舞踏」を、ピアノ・ソロに編曲し、こちらも、ヴィルトオーゾの曲として、世界のピアニストによって弾かれています。

本田聖嗣

本田聖嗣プロフィール
私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でフプルミエ・プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目のCDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラマ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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