むし歯の背景には「生活」がある
続いて、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の仲井雪絵氏が、オフィスワーカーや妊婦、子どもなどにあわせたキシリトールの効能を紹介。仲井氏は、 「むし歯ができるメカニズムを理解し、ケアしても、なぜむし歯がなくならないか。それは、背景に『生活』があるからです」 と語り、歯科衛生士はむし歯を「プロセス」で食い止めるプロであるべきだと語った。 「キシリトール入りのガムを1日に5回、1回1粒5分ずつ3ヵ月間噛む「キシリトール3カ月トライアル」の参加者に向けて、日本フィンランドむし歯予防研究会が行った調査アンケートによると、 「3ヵ月トライアル」の前後で、「歯に汚れが付きにくい」と感じた人(「そう思う」「ややそう思う」の合計)は、19%から52%にアップ。「歯の表面がツルツルしている」という回答も37%から69%に上がったという。
※・調査対象者:「キシリトール3ヵ月トライアル参加者」63名
・回答状況:事前アンケート41名(回収率63%)、事後アンケート29名(回収率46%)
参加したラウムデンタルクリニック(川崎市)の歯科衛生士Clayton 真裕香さんは、「キシリトールの効果を伝えても、患者のモチベーションを保つことが大変だった」 という悩みをもつ。ただ、「自身も結婚して子供が生まれると、お母さんの気持ちがわかるせいか、お母さんにはアドバイスしやすい」ともいい、相手のことがわかれば伝えやすくなり、また相手の行動も変わることを実感している。そして「伝え続けることが大切ですね」と、これからはいろいろな人の状況を勉強したり想像したりして、効果的な伝え方を学ぶことに意欲をみせた。
このように「伝え方」から、キシリトールの効果までを学んだ参加者たちは、今後もワークショップを重ねる。そして11月8日には、グランツリー武蔵小杉で「キシリトール・マイスター」としてキシリトールの啓発イベントを行う予定だ。
[企画編集:J-CASTトレンド編集部]
[提供:キシリトール・マイスタープロジェクト]