「月光ソナタ」...月のことなど考えていなかったベートーヴェン

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月の光どころか太陽のように燃える思いで...

   ベートーヴェンが、月のことを考えていなかったとしたら、何を考えていたのでしょうか? この曲は、イタリアの伯爵令嬢で、ベートーヴェンのピアノの生徒であった、ジュリエッタ・グッチャルディに献呈されています。作曲当時31歳だったベートーヴェンに対して、令嬢はまだわずか17歳と、14歳も年下でしたが、どうやら、彼は恋心を抱いていたようです。身分の差から結婚は望みえぬこと、と自覚していたらしいベートーヴェンは、かなわぬ思いをこの曲に込めた、とも言われています。

    とすると、創作である『月光ソナタ物語』も、少女が登場するお話ですから、あながち、由来の無いこととも言えないのかもしれません。ベートーヴェンは、風流に月の光を眺めていたのではなく、燃える思いを持って、ある女性を見つめていたのです。

本田聖嗣

本田聖嗣プロフィール

私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミ エ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソ ロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを 務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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