前回、マシュマロをヨーグルトに漬けたリポートをお届けした。美味しかった。
●「マシュマロヨーグルト漬け」作ってみた! こりゃ、話題沸騰なのも無理ないな
今回は、そのアナザーストーリー。「ヨーグルトに漬けるだけじゃ、面白くなくない?」 ――そんな悪魔のささやきから、緊急招聘した「新・漬け床四銃士」に、マシュマロを漬けこんでみた。
あんず酒とカルーア、白みそ、そして...
メンバーを紹介しよう。まずは「あんず酒」と、コーヒーリキュールの「カルーア」。ウイスキーボンボンやラムレーズンなど、「甘いお菓子×お酒」は最強だ。きっとマシュマロだって、大人な高級スイーツへ変身するに違いない。
続いて、白みそ。日本が誇る伝統食「みそ漬け」に着想を得た。
甘いマシュマロに、甘めの白みそ。国籍もタイプも異なるが、実は意外と合うんじゃなかろうか。
そして最後に「なんでもごたれ」。信州自然王国という食品会社が出している、野菜ベースの万能ソースらしい。某高級志向のスーパーで漬け床を探している時、ふと目に留まって衝動買いしてしまった。
言ったね? いまキミ「なんでも」って言ったね? ――心の中にある、わずかばかりの加虐心が目を覚ます。この名を冠する以上、ぜひともマシュマロにも合ってもらいたい。大穴を期待しよう。
さっそく食べてみよう!
一晩あけて、開封の儀。まずはカルーア漬けから味わってみよう。
黒光りした外見は毒々しいが、「女の子が合コンで頼むオシャレ酒の定番(偏見)」のカルーアさんなんだから、きっとチョコレートムースのようにスイーツな味に仕上がっていることだろう――。
「喉が焼ける」
甘さはどこへやら。もはやカルーアをしみこませたスポンジである。他部署の先輩にも試食してもらったところ、「色もあいまって、イソジン消毒液みたいな後味」だと酷評された。
あんず酒も同様に、アルコールが強すぎる。こちらはアルコール入りのあんずシロップを固形で食べているような感覚だった。
以上から、マシュマロをお酒に漬けると、最大の長所である「無邪気な甘さ」が消え失せてしまうとわかった。思い描いていたのと違う、コレジャナイ......。
続いて、白みそ。ほとんど水分を吸いこまず、ただマシュマロに白みそをディップしたみたいになっている。みそ田楽に近い味で、思ったよりも相性は良い。ただ、もともと甘いマシュマロに、白みその甘さが畳み掛かってくるので、こちらも別の意味で「喉が焼ける」仕上がりになった。
そして大穴、「なんでもごたれ」。心を無にして、ひと思いにパクリ。
「あれ? 意外と美味しい?」
いままでよりは、バランスが取れているような。野菜ソースがフルーティーなアクセントだ。先輩に「思ったよりいけますよ!」と食べてもらったところ、「お前、だましやがったな!!!」。どうやら人を選ぶようだ。
先輩の言葉も無理はない。そもそも、お肉やパスタに合わせるソースだ。言われてみるとそんな気がして、昨夜の自分に「マシュマロに合うわけなかろうが! メーカーさんに謝れ!!!」と猛省を促した。
今回の実験は、「マシュマロのヨーグルト漬け」がいかに完成されたコンビネーションか、改めて世に知らしめる良い機会になった。
「最初からヨーグルトさんだけを信じていればよかったのに、私って馬鹿ね」
昼ドラのヒロインのような気持ちで、散らかった机を片付けた筆者だった。
※以上の調理レポは、カス丸の体験談を新人記者Sが代弁したものです。