さっそく食べてみよう!
一晩あけて、開封の儀。まずはカルーア漬けから味わってみよう。
黒光りした外見は毒々しいが、「女の子が合コンで頼むオシャレ酒の定番(偏見)」のカルーアさんなんだから、きっとチョコレートムースのようにスイーツな味に仕上がっていることだろう――。
「喉が焼ける」
甘さはどこへやら。もはやカルーアをしみこませたスポンジである。他部署の先輩にも試食してもらったところ、「色もあいまって、イソジン消毒液みたいな後味」だと酷評された。
あんず酒も同様に、アルコールが強すぎる。こちらはアルコール入りのあんずシロップを固形で食べているような感覚だった。
以上から、マシュマロをお酒に漬けると、最大の長所である「無邪気な甘さ」が消え失せてしまうとわかった。思い描いていたのと違う、コレジャナイ......。
続いて、白みそ。ほとんど水分を吸いこまず、ただマシュマロに白みそをディップしたみたいになっている。みそ田楽に近い味で、思ったよりも相性は良い。ただ、もともと甘いマシュマロに、白みその甘さが畳み掛かってくるので、こちらも別の意味で「喉が焼ける」仕上がりになった。
そして大穴、「なんでもごたれ」。心を無にして、ひと思いにパクリ。
「あれ? 意外と美味しい?」
いままでよりは、バランスが取れているような。野菜ソースがフルーティーなアクセントだ。先輩に「思ったよりいけますよ!」と食べてもらったところ、「お前、だましやがったな!!!」。どうやら人を選ぶようだ。
先輩の言葉も無理はない。そもそも、お肉やパスタに合わせるソースだ。言われてみるとそんな気がして、昨夜の自分に「マシュマロに合うわけなかろうが! メーカーさんに謝れ!!!」と猛省を促した。
今回の実験は、「マシュマロのヨーグルト漬け」がいかに完成されたコンビネーションか、改めて世に知らしめる良い機会になった。
「最初からヨーグルトさんだけを信じていればよかったのに、私って馬鹿ね」
昼ドラのヒロインのような気持ちで、散らかった机を片付けた筆者だった。
※以上の調理レポは、カス丸の体験談を新人記者Sが代弁したものです。