小さなうさぎの女の子「ミッフィー」の絵本がオランダで生まれてから2015年で60年。同国の王立造幣局は「ミッフィー」生誕60周年を記念した金・銀・白銅カラーメダルを鋳造した。日本で世界のコイン販売を手掛ける泰星コイン(東京都豊島区)は、これらとブルキナファソの金貨を合わせて2015年9月8日に、国内のファン向けに販売を始めた。
「見る人がいっぱい想像できる」シンプルなデザイン
ミッフィーの絵本は、1955年の初刊行から現在までに世界50か国語に翻訳され、販売数は8500万部以上にのぼる。北部オランダの海辺の別荘でウサギが駆け回るのを見たオランダ人のディック・ブルーナが、毎晩息子の枕元でそのウサギの話を聞かせたことが、擬人化した子ウサギたちを描くミッフィーの絵本制作につながった。
60年間衰えない人気の理由のひとつは、シンプルな色彩と描線にあると言われる。ミッフィーの絵本は、「ブルーナ・カラー」と呼ばれる特別な6色(赤、青、緑、黄、灰、茶)と、見る人を一瞬で引きつけるような明快な線で構成される。ブルーナは後に、「デザインはシンプルであることが一番大事。そうすれば見る人がいっぱい想像できる。これがわたしの哲学」と語ったという。
誕生から60周年を迎えた2015年、ミッフィー生誕の地オランダから記念メダル3種類が発行されるに至った。デザインはブルーナによるオリジナルのアートワークが使用され、プルーフ加工(観賞用に磨かれた鏡面仕上げ)を施した。
金メダルは限定300枚、大きさ21ミリ(直径)で価格(税込)は5万2500円。銀メダルは限定500枚、38.6ミリで1万2600円。白銅カラーメダルは1万2500枚発行、33ミリで3150円。オランダ以外にも、西アフリカのブルキナファソから11ミリの金貨が1万2600円で5000枚発行された。
購入などについては泰星コインウェブサイトで。