手間をいとわず工程を重ね..."履かせる"テクニシャンに
パンティグラスと一般のグラスとの制作上の大きな違いは、多くの「手間」をかけている点だ。
石井さんは、「手作りでも製品に近い雰囲気を出したい」と考えている。制作には「吹きガラス」という、溶けたガラスを吹き竿で巻き、息を吹き込んで成形する技法を用いているが、「溶けたガラスできれいなパンティを成形するのは難しい」という。そこで、専門学校で学んだ技法をもとに、「グラスとパンティを別々につくり、切ったり削ったりしてから再度温め、"履かせる"」手法に至った。
また、シャープな模様は吹きガラスの工程だけでは表現できず、「吹いてから冷ましたガラスを削らないとできない」という。そのため、一般の吹きガラスの「素材を吹く」のに加え、パンティグラスは「切る」「削る」「サンドブラストで絵柄を描く」「もう一度吹き込む」と、いくつもの工程を経て完成する。
5月のゴールデンウイーク明けからは、宅配の仕事を1日減らしてパンティグラス制作に取り組んでいる。第3弾の売れ行き次第で宅配をする日がまた1日減るかもしれない。