雨が降ったから大敗北? 天気は歴史を動かす大事な要因
革命期のフランスの軍人ナポレオン・ボナパルトは、ロシア遠征が大雪の影響で大失敗に終わり、ワーテルローの戦いでは、大雨で開戦を遅らせたせいで敵の援軍が間に合ってしまったために大敗するなど、歴史の転換期には天気や気候が深く関係している。『天気が変えた世界の歴史』(著・造事務所、監修・宮崎正勝、680円、祥伝社)では、世界の歴史的な大事件と気象との関係を解き明かそうとしている。
「地球寒冷化によるネアンデルタール人の滅亡」、「エジプト文明を演出したモンスーン」、「水温上昇とスペインの南北征服」「天候予報を生んだクリミア戦争」「悪天候が幸いしたノルマンディ上陸」「ベトナム戦争の人工降雨」など、さまざまなテーマを原始~古代、中世~近代、現代の3つの時代にわけ、写真やグラフ、年表なども添えて、わかりやすく解説。
さまざまな出来事があった日の天候を想像しながら読むのも楽しい。