6月10日は「時の記念日」だ。遡れば天智天皇の10年(671年)のこの日、初めてつくられた水時計で時を知らせたといわれる。記念日となったのは1920年、時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろうと呼びかけたのが始まり。今では歳時記にも載っている。しかし、「時」というものについて意外に知らないことが多い。例えば、ラーメンと1分間はどんな関係があるのか――ちょっとした物知りになれます。
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カタログの時計はなぜ「10時8分」なのか
週の始まりは月曜日なのか、それとも日曜日なのか。カレンダーをみると、左側の日曜から右側の土曜へ「日月火水木金土」と並んでいる。週末といえば多くの場合「土日」と思われているが、では、「今週の日曜日は?」といわれると、直前の日曜か次の日曜か一瞬迷ってしまう。
『改訂新版 文庫 時計の針はなぜ右回りなのか』(著・織田一朗、734円、草思社)は、「時の研究家」がこんな「時」にまつわるウンチクを披露する。
「時計の針はなぜ右回りなのか」を始めに「腕時計はなぜ左腕にするのか」「文字盤はなぜ0から始まらないのか」「カタログの時計はなぜ10時8分を指しているのか」といった素朴な疑問や、「正月が来るのを年々早く感じるのはなぜ?」「1分間ラーメンはなぜ売れなかったのか」「テレビとラジオで時間感覚はどう違うか」といった身近な不思議を解き明かす。「時の記念日」に読むのにぴったりの1冊だ。