違和感拭い去れないチョムスキーの米政府プロパガンダ論考

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理想と現実

   読了して思ったのは、著者がシリア・イラクでのISの専横をどう評するかである。

   正義の戦争はないとしても、暴虐に介入することが人命尊重のため寧ろ必然の場合もあろうと評者は思う。チョムスキーは「混乱のそもそもの発端はブッシュの戦争にある」としてIS掃討を支持しないであろうか。

   世界情勢は、あざなえる縄の如く流転していく。現に政策を担う者にしてみれば、過去から教訓は得るにしても、眼前に迫りくる現在の課題をどう処理するかこそが重要だ。チョムスキーの論考に違和感を拭い去れないのは、評者が現実に対処することを生業としているが故の限界かも知れない。

酔漢(経済官庁・Ⅰ種)

【霞ヶ関官僚が読む本】現役の霞ヶ関官僚幹部らが交代で「本や資料をどう読むか」「読書を仕事にどう生かすのか」などを綴るひと味変わった書評コラムです。

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