カジュアル衣料店「ユニクロ」のシューズ市場再参入が注目されている。かつては靴専門店にビジネスを拡大しながら振るわず撤退していたユニクロだが、2015年4月27日にスニーカーを発売、新たな需要の掘り起こしを目指している。
スニーカー2種類を発売 スリッポン型とシューレース型
発売されたスニーカー2種類。紐なしのスリッポン型と紐ありのシューレース型で、いずれも5色用意されている。価格(税抜き)は2990円。
歩行中の衝撃を和らげるクッション性、安定した歩行をサポートするグリップ性、フィット感の良さなど「歩く心地よさをとことん追求」し、機能面の質の高さをセールスポイントにしている。ユニクロらしくシンプルなデザインで、カジュアルからややあらたまったスタイルまで幅広く対応できるという。
ユニクロは10年に靴専門店「CANDISH(キャンディッシュ)」を展開していたが、思うように業績が伸びないことなどから販売を中断。当時はパンプスなど、利用の機会や購買層が限定される品揃えだったこともあり、顧客が求める"ユニクロの靴"とはずれがあったようだ。
スニーカーで市場再参入したのは、ユニクロによれば、同ブランドのウリであるカジュアル衣料とのコーディネートを顧客に選んでもらうためだ。これまでにも帽子、ベルト、マフラーなど、コーデのためのアイテムを充実させており、シューズも加えることで、全身をユニクロでそろえる選択肢も提供できるようになった。
ユニクロ製品としては高価ともいえる2990円の価格設定について、同ブランドでは「価格に十分見合った付加価値を備えた製品」としている。