最近、話題を集めている体感型ランニングイベント、その名の「ファンラン」。
エレクトリックランやカラーランなど、タイムを競わず、みんなで楽しみながら走るのが目的のこれらの「ファンラン」は、昨年あたりから人気に火がつき、今では若い男女を中心に流行の兆しを見せています。
そんなブームに続き、先週11日・12日(2015年4月)、千葉県の幕張海浜公園にて新型イベント「バブルラン2015」が日本で初開催されました。
そこで、今回grpでは当日の様子を取材するとともに、若者がなぜこういった「ファンラン」にハマるのかを調べてみました。
――grp取材班が向かったのは、第1日目の11日。
朝から生憎の雨模様だったものの、会場に到着するとそこには『雨なんて関係ない!』と言わんばかりの人・人・人...。
お揃いのコーディネートをする"おそろコーデ"を中心に、顔にペイントをするフェイスペイント集団や同じヘアスタイルをするグループなど、色とりどりの参加者達が集結し、それだけで会場はお祭りモードに!
大量の泡が噴射されているライブステージでは、みんなで楽しみながらワイワイ踊ったり、泡を浴びにステージ前に駆け寄る若者など、今日という1日はどれだけ"バブれる"かが勝負なのです!
日本初開催、大量の泡浴び走る「バブルラン」をやってみた
そんな野外泡パーティーを楽しみつつ、30分毎のスタート時間が用意された今回の主役となるランニングコースでは、途中の数カ所に黄色・ピンク・青など頭上から滝のように流れ出る "バブルポイント"が用意され、大量の泡を浴びた参加者達からは、『キャー!』『楽しい!』『やばーい!』といった歓声が沸き起こるほか、それぞれ写真を撮り合う者など、思い思いに泡とたわむれた"バブる"感を味わったようです。
もちろん筆者も他の参加者に負けじと列が出来た"バブルポイント"で"バブル待ち"という初体験に挑み、自分の順番が回ってきた際にはシャワーを浴びるかのように大量流れ出る容赦ないバブルを全身へ...!
初バブルといったこともあり若干ビク付きながら浴びたものの、面白く不思議なのがこのバブルは、100%オーガニック素材の材料が使用されているため、どれだけ浴びようとベタ付かず、サラサラになるのが特徴なのです。
つまり泡=ベタ付くといったことは一切なく、どこに浴びようと不快感なし!
ただここで注意しておきたいのが、朝からキメてきたメイクはもちろん泡とともに消え去ってしまうこと。筆者の完璧なメイクも泡とともに案の定、さよならしたわけですが、それを予想していたグループの中には、水中用やスキー用ゴーグルを付けたりと事前準備に余念がなかった女性も多かったようです。
このように日本史上初のバブルランを自身で感じてきたのですが...。
双子コーデ、コスプレを人目気にせず思い切り
さて、ここからは若者がこういった「ファンラン」にハマる理由について考察していきます。
【ハマる理由その1 事前準備から楽しめる!】
遠足や旅行において準備が楽しいように、ファンランも同じ!友達同士やグループごとにどういった格好をするかテーマを決めるのはもちろん、みんなで集まった当日はテーマ毎のメイクを施すことでテンションも二倍に!中でも今回は、色とりどりのサングラスが人気を集めており丸型やハート型のサングラスで目立ちたいと思う女子が多かったようです。
【ハマる理由その2 周囲の目を気にせず双子コーデやコスプレを味わえる!】
事前準備と重なるところはありますが、テーマごとに日常では中々出来ないファッションを恥ずかしがらず出来るのも嬉しいところ! 普段は人目を気にして挑戦出来ない双子コーデもこの時ばかりは解禁! ハロウィンの時のように『みんながやってるから怖いものなし!』とコスプレ感覚で楽しめるのも醍醐味の一つです!
【ハマる理由その3 日頃溜まったストレスを発散!】
大音量の音楽に合わせてノリノリで踊って楽しめたり、走れたりすることでストレス発散にも繋がります。非日常な空間が、仕事や学業・人間関係で溜まりがちな鬱憤も発散! 子供の頃、泥んこになって遊び回ったような感覚で童心に戻ったような気分も味わえるので、気分転換になったり、ハッピーパワーを充電出来ること間違いなしです!
一体感が出会いのきっかけに SNSでリア充自慢のタネにも
【ハマる理由その4 男女の出会いのキッカケにも最適!】
ランニングイベントに挑戦しようとなると、それまでの多少の練習が必要だったりしますが、「ファンラン」はタイムを競うことがないので、自分達の速度で無理なく楽しめます。また世代や性別を超え、みんなで泡を浴びることを楽しめるので周囲と一体感を味わえるのはもちろん、男女間においていやらしさのない出会いの場としても楽しめます。
【ハマる理由その5 親子で楽しく参加可能!】
男女の交流の場としても人気がありますが、親子で楽しめるのも「ファンラン」の特徴! ここ1~2年の間にハロウィンが若者だけでなく、ファミリーにおいても楽しむイベントと定着したように、親子でコミュニケーションの一環として参加するのも多いようです。他の参加者とも気軽に声を掛け合えるので若ママ友達を作る場所としても最適!
【ハマる理由その6 SNSとの相性抜群!誰よりもリア充っぷりをアピール!】
そして絶対的に忘れていけないのがリア充感をアピール出来ることです。写真撮影が可能なこともあり、『私の生活、充実してるでしょ! 楽しそうでしょ!』と言わんばかりにSNSにおいて周囲へ拡散出来るのが最大の魅力だと言えるでしょう。日常では体験出来ないイベントに参加"してる感"をアピールすることで自然と幸せ指数をアップ出来るようです。
以上、当日の取材とともにお送りした、若者が「ファンラン」にハマる理由についてはいかがでしたか。
私自身、こういった「ファンラン」に参加したのは初めてだったのですが、驚いたのは"バブっている"最中に沢山写真を撮るのはまだ分かるのですが、会場に用意されたちょっとしたフォトブースに何十人もの行列がなしていたことでした。
"崩壊"しないバブルの楽しさ
とにかく参加している人達、みんなと言ってもいいほど、ビニールや防水カバーを付けた携帯やカメラを用意していたほどで、それだけ写真を撮って周囲へSNSにおいてアピールしたい気持ちが強いのを十二分に知ることが出来ました。
参加していない人の中には、『泡をかけられてそんなに楽しいの?』と冷ややかな視線を送る人がいるかもしれませんが、泡をかけられることといったよりも、参加している自分をアピール出来ることが楽しいといった気持ちが強いのかもしれません。
ただ、童心に帰れたり、自然と笑みがこぼれる楽しさは、世代や男女の枠を飛び越え、万国共通のようですね!
尚、次回は夏頃に大阪で開催予定とのこと。
"バブル時代"は崩壊しましたが、この"バブルの楽しさ"は崩壊することはなさそうなので、是非みなさんも一度、バブってみてはどうでしょうか?
grp編集長・安部舞紗