2015年4月1日、エイプリルフール企画として、バーガーキングで香水が販売された。直火焼きパティの香りを閉じ込めた香水は、その名も「FLAME GRILLED(フレームグリルド)フレグランス」。発売前から話題を集め、5000円という価格にも関わらず次々に売れていったという。
当日、カス丸も雨の中並んでゲットしてきた。
見た目は完全に香水だ(あたりまえ)。肝心の匂いはというと...クンクン...
「完全にカレーですよこれ(切実)」
こうやって手に取って
ゴシゴシすると...
なんだかカレーっぽい匂いが体中からするのだ。
ハンバーガーでも肉でもない、まさにスパイシーなカレーの匂いがしたのである。かすかな炎上のニオイも嗅ぎ付けるほど嗅覚には自信がある。
「間違いなくカレー」
そう思った。
しかし、周りの編集部員に嗅いでもらったところ
「セロリ!」
「レモン!」
出てくるのはカレーとは関係のない食べ物の名前ばかりで焦るカス丸。
ネット上でも
バーガーキングの香水の匂いは、
「山中でシソを持って来た外国人の匂い」
と言うことで落ち着きました。
— しかさん? (@shika_san_dayo) 2015, 4月 4
バーガーキングの香水の匂い、確実にしそドレッシングっていう表現が最適だと思う
— ミルキー (@miruken__33) 2015, 4月 1
とカレー派は劣勢だ。
一体何の香りなんだろう、と考えると好奇心を抑えきれなくなった。
「『カレーの匂い』の秘密を突き止めるじぇい!」
と思い立ち、スパイス店を駆けずり回った。
そして...
やってしまった。無我夢中で揃えた結果がこれである。
ちなみに、カレーといってもこういうカレーじゃない。
もっとスパイスのたった、インド風のカレーだ。
さて、買ってきたものをクンカクンカと1つずつ嗅いでいくと、明らかに「ハーブ類」の匂いと香水の匂いが一致しないことが分かった。
ハーブ類を除いたものがこちら。主にカレーやインド料理に使うスパイスである。
カルダモン。柑橘類を思わせる爽やかな香りが特徴のスパイスだが、違う。
アジョワンシード。魚などと合わせるスパイス。やや薬っぽい匂いが鼻をつく。こちらも違う。
コリアンダーシード。レモンのような爽やかな香りを持つ。葉っぱはエスニック料理ではお馴染みの「パクチー」。香水の匂いは爽やかではない。
アニスシード。チョコレートのような甘い匂い。全然違う。
ディルシード。魚に合うハーブ「ディル」の種。葉とは違い、やや薬っぽい匂い。これも違う。
フェンネルシード。こちらも魚によく合うハーブ「フェンネル」の種。違う。
フェヌグリーク。豆やじゃがいもを思わせる土の匂いがする。しかし、スパイシーではない。
最後に残ったのはこちら。クミン。インドカレーの基礎をなすスパイスで、インパクトのあるガツンとした香りが持ち味だ。
嗅いだ瞬間、ビビッときた。これだ!!!これ!!
完全にバーガーキング香水そのものである。やはり、「カレーの匂い」という印象は間違っていなかった。
正確にはクミンの香りにほんの少し、セロリに近い爽やかさをブレンドしたものだ。でも、殆どクミンそのものと言ってしまっても間違いではない。
それにしても、なぜクミンの匂いにしたのだろうか。これじゃ完全にカレーだよ...。
というわけで、バーガーキング香水を持っていないけど「直火焼きパティ」の香りを身にまといたい人は、クミンを買いに走れ!