安心、安全かつ効果的な電子情報活用の促進を目的として、適切な個人情報保護の体制を整えている事業者を認定する「プライバシーマーク制度」などを展開する日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は、一般の消費者1000人を対象に、個人情報に対する意識調査を2015年3月5日と6日の2日間にわたり行った。
トラブルに対して「特に何もしていない」人が多い
パソコンやスマートフォンなどを使った電子情報のやり取りが盛んにおこなわれる現代、個人情報の取り扱いが社会的な問題として取り上げられることは少なくなく、企業の個人情報の扱いに関して一般消費者の関心が高まっている。そうしたなかで、個人情報の扱いについての関心度、不安や不信や、個人情報を提供してサービスを利用する際に注意している点などについてウェブアンケートを行ったのがJIPDECの調査だ。
「これまでに個人情報の取り扱いに関して不安や不信を感じたことはありますか」という質問に対して、68.7%の人が「感じたことがある」と回答。また、「個人情報を企業がどのように取り扱っているか、気になりますか」という質問に対しては「気になる」と答えた人が7割以上となり、情報の取り扱いを気にしている人が多いことがわかった。
個人情報に関するトラブルの経験を問うと「迷惑メールが届くようになった」という回答が最も多く、51.5%となった。また、「トラブルにあった」と回答した人に対して対応や対策について訊ねたところ「特になにもしていない」という人が45.9%と半数近くにのぼった。
個人情報提供の際、どのようなことを確認しているか、という質問に対しては「企業のネームバリューやブランド」を挙げた人が最も多かった。また、「個人情報を適切に扱う企業かどうか識別する仕組み(マークなど)があると良いと思うか」という質問には85.9%の人が「良いと思う」と回答した。
調査の結果に対してJIPDECは、インターネットなどによる個人情報提供の際、プライバシーの安全性を確認する目安として、個人情報を適切に取り扱っている事業者を認定する「プライバシーマーク」の有無を確認することを提案している。