オバマケアと日本の皆保険はまったく違う
「皆保険」が実現したと言われながらも、前述のような事象が生じる背景には、医療を市場に並ぶ「商品」の一つだと考え、市場原理を基本として、提供し続けていることがあると本書は指摘する。
日本の場合には、公平・平等の意識の下、憲法25条(生存権)に基づく社会保障の一環として位置づけられており、日米両国の医療は、制度の成り立ちからして180度真逆だという。
「オバマケアと日本の皆保険制度はまったく違う!」のだ。
日本の医療に対する国民の批判は尽きることはないが、それでもやはり、「国民皆保険」への信頼は大きい。日本では、水や空気のように「アタリマエ」と思われている皆保険制度であるが、未曽有の超高齢社会にあって、状況の厳しさは増しているが、何とか守り、支えていきたいものだと思う。
厚生労働省(課長級)JOJO