医師として、母として、そして...留学
「時間がないから...」。やらねばならないことを手つかずに過ごしてしまったときに、多くの人がこう口にするのではなかろうか。「『時間がない』から、なんでもできる!」(著・吉田穂波、1512円、サンマーク出版)は、時間の制約があって、やらなければならないことに埋もれているときこそ、やりたいことを始める最大のチャンスと説く。「時間がないということは集中のカギ」という。著者は、産婦人科医としての業務をこなす一方、3人の子育てをし、そのうえで「受験勉強」を並行させ、米ハーバード公衆衛生大学院への留学を実現させたスーパーパーソン。同大学院修了間際には4番目の子を出産して帰国したというから、著作のタイトルも説得力を持つ。だが本人によれば、研修医時代は寝坊常習者であるなど「元落ちこぼれドクター」とか。仰ぎ見るというより親近感がわくかもしれない。