そんなつもりはなかったのに気がつけばネコと暮らしているという人は案外多い。適度な距離を保ちながら、ここぞという時にスルリと懐に入ってくる、ネコの不思議な魅力、魔力だ。
2月22日はニャンニャンニャンの語呂合わせで「ネコの日」だ。今年もテレビのバラエティ番組でいろいろなネコが紹介されていた。美しい姿、かわいい仕草や表情をとらえた写真集も多いが、BOOKウォッチでは、ネコの不思議な力、ネコとのふれあいをテーマにした本を3冊ピックアップした。
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ネコはうつ病の名医!?
医学的・科学的なしっかりとした根拠があるかどうか別にして、ネコのおかげで、うつ病がよくなったと信じる人がいる。『猫力』(著・仲村清司、漫画・松野和宏、1188円、アスコム)は、著者の体験をコミック仕立てにしたものだ。
重度のうつ病だった仲村さんは、ある日お見合いをする。お相手は人間でなく、捨て猫だった。「妻」として迎えられ「向田さん」と名付けられた黒白の子猫は、なぜか京ことばを話した。共同生活がはじまり、向田さんの成長とともに、気がつけば、うつの症状も軽減されていて......、最後はなぜ向田さんが京ことばを使うかの種明かしがあったり、もうひとつ別のオチがあったりと、読みごたえあるストーリーだ。
著者が沖縄在住ということで、沖縄の野良猫(島猫)に関するコラムも満載されていて楽しい。