その場にモデルがいたかの如く、精緻なイラスト
長崎県佐世保にある海上自衛隊資料館「セイルタワー」1Fでは、いろいろな階級の制服や制帽が用意されコスプレ記念撮影ができるようになっている。これを着ると誰もがキリリっとかっこよく見えるのは、制服の機能美とその背景にある、ある種の緊張感が身を引き締めるからだろう。
さて、『世界の軍装図鑑 18世紀-2010』(著・クリス・マクナブ、翻訳・石津朋之、餅井雅大、4860円、創元社)は、18世紀後半からアフガン戦争までの主要な軍装・軍服を集成した大図鑑だ。時代、戦域、国や所属ごとに、軍装がイラストで精緻に描きこまれており、その数700以上。ポーズや表情が一人ずつ全部違っていて、ミリタリーオタクでなくても、その丁ねいな仕事ぶりには感嘆する。
ブレザーは英海軍の軍艦の名前が起源、トレンチ・コートは「塹壕用のコート」という意味だそうだ。学生服でおなじみのセーラー服もミリタリー発祥。機能的な軍服を知ることで、未来のファッションを予測できるかもしれない。